天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
 ジェラルドの表情の厳しさを見ていれば、ここでこれ以上の議論は無駄だということもよくわかってくる。

「無理を言ってしまったな――すまない。でも、僕にはとても大切なことなんだ」

 ディートハルトの声も手も震えている。

 侯爵領に追いやられるまで、王宮内で彼はどんな扱いを受けていたのだろう。友人の力になりたいと願うのは、そんなにいけないことだっただろうか。

(……今は、この空気を換えた方がよさそう)

「皆、外に遊びに行こうよ。パパ――また、あとでね」

 まだ何か言いたそうだったふたりを外に追いやり、ミリエラは父親の方に目をやる。

 ジェラルドは、机に置いた両腕の間に、完全に顔を埋めてしまっていた。

(難しいな……)

 ジェラルドも、ディートハルトもあんな風に困らせるつもりではなかった。自分の力を、少しばかり過信してしまったのかもしれない。

 

 数日のうちにジェラルドは答えを出したようだった。

 仕事部屋にミリエラを連れて行ったジェラルドは、真面目な顔をして口を開く。

「実験にはオーランドが付き合ってくれることになった。殿下を危険にさらすわけにはいかないからね」
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