天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
 だが、エリアスはそれが不満だったらしい。白い尾をぶんぶんと振り回し、ふんふんと鼻息も荒い。

「ごめんごめん、私もそれなりに忙しかったからね」

 ミリエラの真実を知っているエリアスの前では、必要以上に幼く見せる必要もない。いつもは幼く振る舞っているのも、今ばかりは封印だ。

「ディートハルトの件だろう」

「あれ、知ってた?」

「我はそなたの契約精霊だぞ? そなたのことなら、大半お見通しだ」

 すべて、ではなく大半らしい。ミリエラが突っ込みを入れる前に、エリアスは先に答えを提示した。

「そなたが見せたくないと思っている部分までは見られないし、我もあえてのぞこうとは思わん。共有している部分だけ自然と伝わってくると思えばそれでいい」

 どうやら、精霊と契約者の間には、ミリエラの知らない自然な情報網が出来上がるようだ。契約した時、そんなことはまったく聞かされなかったが。

 今のところ返品する予定もないので、ミリエラの方からも深くそのあたりを突っ込むような真似はしない。

「私、何かやっちゃいけないこととかしてる?」

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