天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
 たっぷりと生クリームを使い、上にフルーツを乗せたケーキ。チョコレートのかかったケーキ。

 クッキーもヨーグルトを使ったものや、チョコチップを生地に練りこんだもの、上にフルーツの飾りが乗ったものなど五種類ほどが並んでいる。

 そのほか、一口サイズのパイやら、フィナンシェ、マドレーヌなど、お菓子の山、山、山。

 これで目が輝かなかったらどうかしている。

「パパ、全部食べていい?」

「全部はやめておきなさい。お腹が痛くなってしまうし、夕食が入らなくなってしまうよ」

「そっかぁ……」

 ミリエラの隣がジェラルドの席だ。そんな会話をかわしているふたりを、祖父母は微笑ましそうに見ていた。

「本当に、ミリエラはいい娘に育った。こうして、会いに来てくれて嬉しいよ」

「本当に……ねえ、ミリエラにドレスを贈ってもいいかしら? 孫に服を作ってあげるのが夢だったの」

 祖父母は、ジェラルドを責めようとはしなかった。

 長い間領地に引きこもり、ミリエラに祖父母の存在さえ知らせなかったにも関わらず、だ。

 ジェラルドが顔を歪めたのは、彼らの厚意に対して返す言葉を持たなかったからだろう。
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