天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
 今は、視界を精霊が横切ってもうるさいとは思わなかった。

 白い翼の生えた小さな白猫達が、テーブルの上を行ったり来たりしている。力を合わせてケトルを持ち上げ、ティーポットに湯を注ぐ。

 カップにも湯を注いでしばし待つ。それから、そのお湯をバケツにあけてから、茶葉を入れ、再び湯を注ぐ。

 かたりと音がしてそちらを振り返ったら、精霊猫の手によって、砂時計がひっくり返されたところだった。

「パパ、パパは見えないの?」

「見えないって?」

「精霊さん達が、お茶を準備してくれているの」

「……残念ながら、見えないんだ」

 そういう父はさほど興味なさそうであったから、ミリエラはしょんぼりしてしまった。父にも、この光景を見せてあげたいのに。とても可愛らしいし、美しい光景なのだ。

「しかたないな、今回だけだぞ」

 ぶつぶつと何やら口にしていたエリアスは、尾で父の目元をさっと撫でた。

「本来、ジェラルドの目には具現化している我しか見えていないのだがな。しばらくの間だけ、我の力を貸してやる。ありがたく思え」

「……これは」

 ジェラルドは目を丸くしている。

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