天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
「ふたりとも、勝手に手を出してはいけないよ。私がついていても、危ないのは変わりがないのだからね」

 テーブルの上には、いろいろな器具が並んでいる。そして、父の前には、大きな釜のようなものがあった。

「パパ、これはなぁに?」

「それは、錬金釜だ。今日は、これを使う。そして、これはセイレーンの魔石に風の属性を持たせたものだ」

 セイレーンとは、海に暮らす魔物だ。
女性の歌声に似た声を響かせては、船乗りを操り、船を沈めるという伝説がある。そのセイレーンの魔石を手にしたジェラルドは、錬金釜に火を入れた。

 釜の中に入っている液体がぐらぐらと沸き立ち始める。その中に、そっとセイレーンの魔石を沈めた。

「おおおおおおおお!」

 ミリエラとカーク、ふたりの子供の驚愕の声が綺麗に揃う。釜に沈められた魔石は、ゆっくりと溶けていき、それと共に赤い光が立ち上ったのだ。

「ここに、マナを流して、溶液と魔石をよく混ぜるんだ。見ていてごらん?」

 ジェラルドは、釜の上に手をかざす。そして、マナを釜に流し込み始めた。

(……パパ、銀色)

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