Xmas Gift ~聖なる夜に~
「俺の彼女になって? いつか、元カレより俺が好きだって言わせてみせるから」

「菖人……」

「元カレの何万倍も柊里を大事にするから!」


 当然、こんな情熱的な菖人は今まで見たことがない。
 いつもの落ち着いた立ち振る舞いの菖人とは別人じゃないだろうかと思うほどだ。

 間近で目にした菖人の顔が、思っていた以上にイケメンでドキドキが止まらない。


「浮気、しない?」

「するかよ。こんなに好きなのに」


 菖人が言い終わらないうちに彼の肩に両手をかけ、私は全力で背伸びをして唇に触れるだけのキスをした。

 私としては告白の返事のつもりだった。
 菖人は背が高いから、ちゃんと唇まで届いて良かった、などと考えていたら、彼の顔が真っ赤になっていることに気づくのが遅れた。


「私も、菖人を大事にします」


 言葉にすると恥ずかしくてうつむけば、すぐに両手で頬を包まれた。

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