冷徹外科医と始める溺愛尽くしの政略結婚~不本意ながら、身代わりとして嫁ぎます~
「まあ、それはどうかわからないが……良吾だって、そんな生活だったじゃないか」
それ以上嫌な話を聞きたくなくて、つい良吾の話にすり替えてしまう。女にだらしがないとまでは言わないが、ずいぶんと遊んでいた印象だ。
「俺はちゃんと付き合っていた相手ばかりだぞ。その回転が速いのは認めるが」
会うたびに連れている女性が変わっていた気がするから、てっきり一夜限りの相手とばかり思っていたが、そうではなかったらしい。
「それに、趣味と実益を兼ねていた!」
「なにがだ」
自信満々に言い切ったが、まったく意味がわからん。
「ああいうオシャレなバーなんかで女の子と接するのは、ファッションの調査も兼ねてたんだよ」
女性とファッションの、どちらが趣味で実益なのかは聞かないでおく。
「一矢はさあ、昔からなんでも一途なやつだった。女の子にも真面目で紳士で。仕事だって……」
ああ、またはじまったか。
少々酔いの回りはじめた友人の、すっかり聞き慣れた愚痴に耳を傾ける。これが俺を思ってのものだと知っているだけに、無下にできなくなる。まあ、お決まりのパターンだ。
「本当なら、あの病院はお前のお兄さんが継ぐはずだったんだろ? 次男の一矢は愛情も物理的援助もいつも二番で、ずっと軽んじられてきた」
「いや、一応独り立ちするまで生活の面倒は見てもらってきたし、学費も払ってもらったぞ」
「そうじゃない!」
たしかに良吾の言う通り、自分の存在はいつだって兄のスペアだったと感じていたが、なにも捨て置かれてきたわけじゃない。
それ以上嫌な話を聞きたくなくて、つい良吾の話にすり替えてしまう。女にだらしがないとまでは言わないが、ずいぶんと遊んでいた印象だ。
「俺はちゃんと付き合っていた相手ばかりだぞ。その回転が速いのは認めるが」
会うたびに連れている女性が変わっていた気がするから、てっきり一夜限りの相手とばかり思っていたが、そうではなかったらしい。
「それに、趣味と実益を兼ねていた!」
「なにがだ」
自信満々に言い切ったが、まったく意味がわからん。
「ああいうオシャレなバーなんかで女の子と接するのは、ファッションの調査も兼ねてたんだよ」
女性とファッションの、どちらが趣味で実益なのかは聞かないでおく。
「一矢はさあ、昔からなんでも一途なやつだった。女の子にも真面目で紳士で。仕事だって……」
ああ、またはじまったか。
少々酔いの回りはじめた友人の、すっかり聞き慣れた愚痴に耳を傾ける。これが俺を思ってのものだと知っているだけに、無下にできなくなる。まあ、お決まりのパターンだ。
「本当なら、あの病院はお前のお兄さんが継ぐはずだったんだろ? 次男の一矢は愛情も物理的援助もいつも二番で、ずっと軽んじられてきた」
「いや、一応独り立ちするまで生活の面倒は見てもらってきたし、学費も払ってもらったぞ」
「そうじゃない!」
たしかに良吾の言う通り、自分の存在はいつだって兄のスペアだったと感じていたが、なにも捨て置かれてきたわけじゃない。