離婚を申し出た政略妻は、キャリア官僚の独占愛に甘く溶かされそうです
私にも、十代の頃は人並みに恋愛結婚したい願望があった。しかし、大人になって実際に男性と交際してみると、自分の小さな胸が重大な欠陥であると気づかされる。
二十五歳になる現在までにふたりの男性と交際した経験があるけれど、彼らのどちらとも、破局への道のりは同じ。
ドキドキしながら迎えた初めての夜、ベッドの上で私の服を脱がせた瞬間に、彼らはそれまで息を荒らげていたのが嘘のように、その気をなくした。
表情も下半身もわかりやすく意気消沈させた彼らは、私をホテルに取り残してそそくさと帰っていく。その日以降、音信不通になるのまで同じだった。
連続でそんな経験をしたせいで、恋愛に臆病になってしまったのはもちろん、自分を抱きたい男性なんてこの世にいないのだと、もはやあきらめの境地に達する寸前。
真紘さんとの政略結婚話が持ち上がったのは、そんな時だった。
この先、私に恋愛結婚できるとは思えないし、父が喜ぶのなら政略結婚に身を任せてみてもいいのかな。
親孝行なのか投げやりなのか微妙なところだが、とにかくお見合いをして真紘さんと会ってみることにした。