LOVEHATE~御曹司社長と黒い子作り婚~
急いだからか、乗りたい電車にギリギリ乗れて、いつもと同じくらいの時間には会社に着いた。
控え室で制服に着替えて、受付で先にスタンバイしている神山さんに挨拶をする。
「おはようございます」
「おはよう…」
こちらを見ず、そう返された。
綾知さんと結婚したと告げたのは、先週の水曜日。
その日から、神山さんは晴君をそんな形で捨てた私を軽蔑して、こんな感じ。
そして、会社の人達にも、じわじわと私と綾知さんとの結婚が知られ。
実は私って殆どの女子社員に嫌われていたんだな、って思うくらいに、私に聞こえるよう露骨に悪口を言われる。
尻が軽い、篠宮君を遊んで捨てた、色んな男性社員にも色目を使ってる。
眞山社長にしつこく迫った。
母親のコネで入れた会社だとか、
母親も綾知さんのお義父さんである、ベリナングループ社長の愛人じゃないか…とか。
憶測で言っているのだろうけど、
的を射てる事もある。
多分、うちの母親と綾知さんのお父さんとの関係を疑うような噂くらいは、前々からあるんじゃないか、とは思っていたけど。
もし、それが本当だと知られたら、
今以上にこの会社は居心地悪いだろうな。
暫くすると、今日も綾知さんは奥村さんと出社して来て。
会社中に私達の結婚が知れ渡った今でも、
こちらに簡単な会釈しかしない。
「絶対、奥村さんの方がいいのに」
神山さんは声を小さくしているけど、私の耳には届くようにそう言葉にする。
綾知さんには、私なんかより奥村さんの方が似合うって言いたいのだろう。
私だって、そう思うけど。
なんだか、悔しいような気持ちになる。
したくてした結婚じゃないのに、
こんな風に非難されて。
俯いていた顔を上げると、ちょうどあの倉持さんが出社する所で。
倉持さんは、私の方を見て、ニヤリと笑った。
この人に犯されて、まだ2日しか経っていない。
必死で忘れようと頑張っていたけど、
そんな一瞬の事で、あの時の事が頭に蘇る。
手が震えて来る…。
「…倉持さんにも、色目使ってんだ」
神山さんのその呟きが、耳に届いた。
違う…そう思うけど、それは声にならなかった。
控え室で制服に着替えて、受付で先にスタンバイしている神山さんに挨拶をする。
「おはようございます」
「おはよう…」
こちらを見ず、そう返された。
綾知さんと結婚したと告げたのは、先週の水曜日。
その日から、神山さんは晴君をそんな形で捨てた私を軽蔑して、こんな感じ。
そして、会社の人達にも、じわじわと私と綾知さんとの結婚が知られ。
実は私って殆どの女子社員に嫌われていたんだな、って思うくらいに、私に聞こえるよう露骨に悪口を言われる。
尻が軽い、篠宮君を遊んで捨てた、色んな男性社員にも色目を使ってる。
眞山社長にしつこく迫った。
母親のコネで入れた会社だとか、
母親も綾知さんのお義父さんである、ベリナングループ社長の愛人じゃないか…とか。
憶測で言っているのだろうけど、
的を射てる事もある。
多分、うちの母親と綾知さんのお父さんとの関係を疑うような噂くらいは、前々からあるんじゃないか、とは思っていたけど。
もし、それが本当だと知られたら、
今以上にこの会社は居心地悪いだろうな。
暫くすると、今日も綾知さんは奥村さんと出社して来て。
会社中に私達の結婚が知れ渡った今でも、
こちらに簡単な会釈しかしない。
「絶対、奥村さんの方がいいのに」
神山さんは声を小さくしているけど、私の耳には届くようにそう言葉にする。
綾知さんには、私なんかより奥村さんの方が似合うって言いたいのだろう。
私だって、そう思うけど。
なんだか、悔しいような気持ちになる。
したくてした結婚じゃないのに、
こんな風に非難されて。
俯いていた顔を上げると、ちょうどあの倉持さんが出社する所で。
倉持さんは、私の方を見て、ニヤリと笑った。
この人に犯されて、まだ2日しか経っていない。
必死で忘れようと頑張っていたけど、
そんな一瞬の事で、あの時の事が頭に蘇る。
手が震えて来る…。
「…倉持さんにも、色目使ってんだ」
神山さんのその呟きが、耳に届いた。
違う…そう思うけど、それは声にならなかった。