LOVEHATE~御曹司社長と黒い子作り婚~
「奥村さんは気持ちはなくても、綾知さんが一方的に奥村さんを好きなんじゃないですか?
そんな奥村さんの子供だから、太陽君の事も特別可愛くて」


そう言うと、



「それは、ないですよ。
だって、昔、私が彼にフラれたんですよ?
付き合って1ヶ月くらいで、突然別れようって」


そう、笑われて。


「え、そうなのですか?」


その真実に驚いてしまう。


「眞山とはちょっとした成り行きで付き合ったのですけど。
私も眞山に惚れていたわけじゃないので、別れようって言われてそれに頷きましたけど。
ただ、すっごくムカついて、彼に呪いを掛けたんですよ」


「の、呪い?」


黒魔術とか、わら人形とかその類い?


「そう。一生あなたは本当に誰も愛せないって 」


「その呪い、効果あったのですか?」


「まあ、私が呪わなくても、眞山はその辺り冷めてますから。
友人になる前の私に対してそうであったように、女性に対して心を閉ざしてます。
ただ、最近、もうその呪いは解いてあげてもいいか、って思ってて」


そう、私に対して意味深に笑いかけられて。


いや、あの人が私を本当に愛するなんて、絶対にない、と思った。


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