闇に咲く華ー偽りの華ー
「紹介がまだでしたね。」
優しい雰囲気だけど、どこか怖さを感じる人…。
だけど、私を落ち着かせるように声をかけてきた。
「こちら我が清宮組の組長、清宮翔樹です。そして、私は二階堂晶。組長の側近です。」
「俺は田川礼や。清宮の組員やで!」
「倉持慶一郎だ。情報参謀をしている。」
あ、この人。
光輝さんの…。
「ちなみに、光輝の父だ。」
や…やっぱり。
物静かだけど、私のことを知っているというような鋭い眼をしている。
思わず身震いをしてしまった。
「そして、こちらが姫野組の側近である姫野大和さまです。」
「アンタも、翔樹の息子につかまって大変だな。」
ご兄弟?っていうほど似ている大和さんと莉依さん。
思わずじっと見てしまう。
「ははっ、兄妹じゃねぇよ?イトコだ。」
そう笑いながら私の頭をワシャワシャしてきた。
イトコ…。
だからなの?
頭をワシャワシャするのは。
何だか行動も似ている?