闇に咲く華ー偽りの華ー


いきなりポンと清宮家に入れられ、すぐさま迎えに行くと言って出ていったのを見ながら放心状態の私。

3日経った今でも慣れない私のことを気に掛けてくれているようで、何度も部屋の場所やら食事するところを教えてくれて、お昼ご飯のときは幹部の方々が家の中の送迎までもしてくれる丁寧ぶり。

それでも私は放心状態からまだ抜け出せていない。

私は、ここの人たちの温かさに圧倒されながらも、馴れないという違和感が離れずにいる。

昨日までの2日間、大樹は学校が終わって直ぐに迎えに来てくれた。

律儀に約束を守るのねと漏らすと、人として当たり前だろうとサラッと言っていた。

暴走族の頭なんてやっているのに約束を守るなんて、こちらもこちらで変な感じ。

そう思う私は、暴走族だからと偏見が抜けていないのだろう。

ふとスマホに目を向け、昨日突然言われたことを思い出す。

『鬼龍のメンバーの番号お前のスマホに入れたから。』

触れられてもいないスマホに急いで目を通すと、詩月を含めた6人の番号等が入っていた。

どうして…と言葉にする前に、大樹は光輝に入れさせたという。

遠隔操作で入れたというわけね。
すごい技術の持ち主と、その長を見て思わず顔がひきつってしまった。

そのあと更に驚かされたのは、大樹のお父さんから同じ事を言われたのだ。

『俺と幹部の連絡先、コイツに入れさせた。』

威圧感たっぷりだけど、声色は優しい。
思わず流されてしまうところだった。

親子でやること一緒だな!と大樹のお父さんと光輝さんのお父さんを見ながら礼さんは両手をを叩きながら大爆笑していた。


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