お昼寝御曹司とふたりだけの秘密
目の前に置かれている料理を少しの間見つめたあと、ちょっとだけ切ない気持ちになりながらいただきます、と言って食べはじめた。
その後、涼本さんとは体の疲れにはなにが効くかという会話から、私生活の話などお互いのことを話していた。
食事に誘ってくれた理由は期待していたものとは違ったが、おかげでわたしの妙な緊張は解けたようだった。
涼本さんと普通に会話ができて、笑ったりもしていた。
がっかりしたけれど、なにも取柄のない自分が好意を持ってもらえるなんてことがそう簡単にあるわけがない。だから、これ以上落ち込まないようにしよう。
今日ふたりで食事ができたことで、今まで見ているだけだった彼に少しでも近づけたのならいいよね。
またこうした機会があったら嬉しいなと、お店を出るときにそう思った。
電車で帰れる距離なので、お店の前で涼本さんに挨拶をしようとしたら、「送るよ」と微笑みながら言われてしまった。
きっと何気ない笑みだったのだろうけど、わたしのほうは一瞬遠慮をするのを忘れてしまうくらいときめいてしまった。
停めていた車に乗り込んで、申し訳ないと思いながら涼本さんに自宅の場所を伝える。
涼本さん、会社では厳しいとか冷たいなんて言われているみたいだけれど、優しい人だとわたしは思った。同じ部署ではないから、そう感じるのかな。
三十分ほど車が走り、わたしの住んでいるアパートの近くまできて、会話をしながら次につながることを言わないといけないと思うのに、なかなか言えない。
「今日はありがとう。急に誘って、しかも君の匂いが気になるなんて、妙なことまで言って悪かった」
「いいえ、気にしないでください! 涼本さんとお話できてとても楽しかったです、ありがとうございました。たくさん寝て、しっかり疲れをとってくださいね」
彼が少しだけはにかんだように見えた。
『またご飯を食べに行きませんか』と言って断られたらどうしよう。でも、言わないと次はないかもしれない。
その後、涼本さんとは体の疲れにはなにが効くかという会話から、私生活の話などお互いのことを話していた。
食事に誘ってくれた理由は期待していたものとは違ったが、おかげでわたしの妙な緊張は解けたようだった。
涼本さんと普通に会話ができて、笑ったりもしていた。
がっかりしたけれど、なにも取柄のない自分が好意を持ってもらえるなんてことがそう簡単にあるわけがない。だから、これ以上落ち込まないようにしよう。
今日ふたりで食事ができたことで、今まで見ているだけだった彼に少しでも近づけたのならいいよね。
またこうした機会があったら嬉しいなと、お店を出るときにそう思った。
電車で帰れる距離なので、お店の前で涼本さんに挨拶をしようとしたら、「送るよ」と微笑みながら言われてしまった。
きっと何気ない笑みだったのだろうけど、わたしのほうは一瞬遠慮をするのを忘れてしまうくらいときめいてしまった。
停めていた車に乗り込んで、申し訳ないと思いながら涼本さんに自宅の場所を伝える。
涼本さん、会社では厳しいとか冷たいなんて言われているみたいだけれど、優しい人だとわたしは思った。同じ部署ではないから、そう感じるのかな。
三十分ほど車が走り、わたしの住んでいるアパートの近くまできて、会話をしながら次につながることを言わないといけないと思うのに、なかなか言えない。
「今日はありがとう。急に誘って、しかも君の匂いが気になるなんて、妙なことまで言って悪かった」
「いいえ、気にしないでください! 涼本さんとお話できてとても楽しかったです、ありがとうございました。たくさん寝て、しっかり疲れをとってくださいね」
彼が少しだけはにかんだように見えた。
『またご飯を食べに行きませんか』と言って断られたらどうしよう。でも、言わないと次はないかもしれない。