愛しの鳥籠〜完結篇〜

「ラン…っ、」

焦る僕をランは訝しげに見て

「ところでユキ、顔色が悪いようだけど風邪でも引いたの?」

場のズレたことを聞いてきた。

「風邪…?いや、顔色が悪いのは風邪とかじゃなくてっ」

「なんだ、風邪じゃないの…」

なんだかとてもガックリきている。

なんだ…?

「ラン…?」

「ユキ、わたしね」

ランは、意を決したように強い光をその瞳に宿して
僕を見据えた。
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