追放された私は、悲劇の聖女に転生したらしいです
 このままでは仕事が無くなる!と思った私は、積極的に木材を運ぼうと試みた。しかし筋力のない私では、説明書を持つので精一杯。危ないから離れていて、とディオにも心配され、仕方なくみんなに任せておいた。
 休みなく、無駄口も叩かず、黙々と手を動かすウーノたちの建築スピードは尋常じゃなかった。普通は一戸建てるのにも何日もかかるのだけど、昼から始めて、夕方にはログハウスの外観が出来ていたのである。
 結局その日は休みなく働き、夜、日が落ちてようやく仕事を終えた。
 キャンプに戻ると、夕食の準備は既に出来ていて、ヘンルーダ特製のバーベキューや、お昼で食べきれなかった魚が、蒸し焼きに姿を変えて並んでいた。

「遅くまでご苦労様! さあさ、座って召し上がれ!」

 ヘンルーダが満面の笑みで迎えてくれた。

「夕食、豪華ですね。ヘンルーダさんのバーベキューも美味しそうですし」

 暗黒物質製造機である彼女のバーベキューは、珍しく綺麗に焼き色がついていて、おまけにいい匂いがする。ひょっとしたら、味を付けて焼いたのはマイアかグレイスで、ヘンルーダは、串に刺しただけかもしれない。
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