追放された私は、悲劇の聖女に転生したらしいです
「ふん、そうか。残念。だが、ララよ、お前の働きにはこのフェイロン、いたく感動した! ソラス第二王子の名に懸けて、最大限の協力を惜しまぬと誓うぞ」

「ありがとうございま……え? 今なんと?」

 間違いじゃなかったら、ソラス第二王子と聞こえたような。

「最大限の協力を惜しまぬ、と」

「いや、その少し前ですよ! だ、第二王子って言いましたか?」

「言ったが……あー、なんだお前、知らなかったのか? まあ第二王子といっても、この職に就いた時に王位継承権を捨てているから、身分など無いに等しい。だがその代わり、違う力を得た。暦とはいわば神の計画書。それを作成出来るわたしのところには、ソラスの王族や各国の王族たちが、それぞれの思惑で相談を持ち掛けてくる。その情報全てがわたしの武器……わかるな?」

「はあ。な、なんとなく」

 怖くて言葉を濁しておいた。暗にフェイロンは、いろんな国の裏を知っていて、いざという時、それで脅したり操ったりすることも可能と言っているのだ。これはとてつもなく大きな力だ。時に情報は兵力を上回る。戦が始まる前の情報で勝敗が決まると言っても過言ではない。
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