追放された私は、悲劇の聖女に転生したらしいです
尋ね返すと、彼女は微笑みながら小さく手招きをした。誘われるままにログハウスに入ると、グレイスが真っ白な美しい衣装を手にしている。慎ましやかな中に華やかさを秘めた衣装は気品に溢れており、とても高価なものに見えた。
「これを着て行ってくれないかしら。私のお古で悪いけれど」
「……もしかしてヘンルーダさん、あ、ヘンルーダ様の衣装ですか?」
普段通り呼んでしまったけど、彼女は王妃。山賊の頭と駆け落ちした貴族令嬢じゃない。敬称で呼ばなくては失礼だと思ったのに、ヘンルーダはそれを拒否した。
「様、は止してちょうだい。もう王妃ではないのだから」
「は、はい」
「そんなことより、衣装の話よ! 逃げる時に数着だけ持って来たうちの一枚を、グレイスに直してもらったの。どうかしら? 気に入ってくれた?」
「あの、でも……これかなりいいものでは? 私なんかにはもったいないと思いますよ?」
すると、ヘンルーダは怒ったような顔をした。
「これを着て行ってくれないかしら。私のお古で悪いけれど」
「……もしかしてヘンルーダさん、あ、ヘンルーダ様の衣装ですか?」
普段通り呼んでしまったけど、彼女は王妃。山賊の頭と駆け落ちした貴族令嬢じゃない。敬称で呼ばなくては失礼だと思ったのに、ヘンルーダはそれを拒否した。
「様、は止してちょうだい。もう王妃ではないのだから」
「は、はい」
「そんなことより、衣装の話よ! 逃げる時に数着だけ持って来たうちの一枚を、グレイスに直してもらったの。どうかしら? 気に入ってくれた?」
「あの、でも……これかなりいいものでは? 私なんかにはもったいないと思いますよ?」
すると、ヘンルーダは怒ったような顔をした。