追放された私は、悲劇の聖女に転生したらしいです
呆然と佇むドラゴンに尋ねた。あまりにも反応が薄かったので心配になったけど、次の瞬間、それが杞憂だったと知る。
『アナタハ、カミサマ、カ?』
「えええっ、まさか、ただの……旅商人です」
悲しいかな、私の肩書は今や旅商人以外にない。聖女でも伯爵令嬢でもない。でも、それを妙に心地よく思う自分がいた。ドラゴンは自身の両手を見つめたり、翼を動かしてみたりと忙しなく動く。それから、私に向き直ると巨体を縮めて頭を垂れた。
『アリガトウ。アノ、ワタシ、ナマエ、ナイ。ツケテホシイ』
「名前?」
あれ。このやり取り、最近どこかでやったような。思い出してみると、守護獣たちを創造した時、名前を付けろと言われたのだった。あの時は、気にも留めなかったけど、なんでみんな、名前を欲しがるのだろう。
まあ、減るものじゃなし、いいわよね。ただ、名付けに関してはセンスの欠片もないから、その辺は勘弁して貰おう。
「うーん。アメジストのドラゴンだから……アメちゃん?」
「アメチャン……」
『アナタハ、カミサマ、カ?』
「えええっ、まさか、ただの……旅商人です」
悲しいかな、私の肩書は今や旅商人以外にない。聖女でも伯爵令嬢でもない。でも、それを妙に心地よく思う自分がいた。ドラゴンは自身の両手を見つめたり、翼を動かしてみたりと忙しなく動く。それから、私に向き直ると巨体を縮めて頭を垂れた。
『アリガトウ。アノ、ワタシ、ナマエ、ナイ。ツケテホシイ』
「名前?」
あれ。このやり取り、最近どこかでやったような。思い出してみると、守護獣たちを創造した時、名前を付けろと言われたのだった。あの時は、気にも留めなかったけど、なんでみんな、名前を欲しがるのだろう。
まあ、減るものじゃなし、いいわよね。ただ、名付けに関してはセンスの欠片もないから、その辺は勘弁して貰おう。
「うーん。アメジストのドラゴンだから……アメちゃん?」
「アメチャン……」