追放された私は、悲劇の聖女に転生したらしいです
「眷属? それ、家来とか家臣とかと一緒?」

「そうです! さすがララさま。ご理解が早い」

 ムーンは心服したように言った。
 いやいや、聞いてない。聞いてないよ! そんな大事なことは最初に言ってもらわないと困るのよね。守護獣たちならまだしも、旅のお供にドラゴンは目立ち過ぎる。アメちゃんは付いて来る気満々だけど、諦めてもらおう。

「ごめんね、アメちゃん。私たち実はここに水晶を取りに来ただけで……」

「水晶? もうないよ?」

「ない、とは? どういうこと?」

「私が水晶にされた時、悪い奴が全部持って行ったの。だから探してもなにも出ないよ」

 アメちゃんは無邪気に笑ったけど、私は叫びそうになっていた。無くなりそうな宝石を補充しに来たのに、それがひとつもないなんて。これじゃ、何をしに来たのかわからない。

「ご主人様、宝石が欲しいの?」

「うん。すごく欲しい」

 今の私に出来るのは、創造魔法で道具を創り、食料と交換してもらうこと。しかし、元手がないのでは、商売あがったりである。

「たくさんある場所、知っているけど」

「えっ、どこ? どこにあるの?」

私はアメちゃんに詰め寄った。
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