タケノコ令嬢は今日もタケノコ掘りで忙しい
 次の日、エドアルドが玄米を担いでやってきた。ロッサナの目視換算で約五キロというところか。
「こんなにたくさん、よろしいのですか?」

「バーバラが、これをくれた」
 これ、とは玄米のこと。「だけど、バーバラもタケノコご飯というものが食べてみたいらしい」

「でしたら、バーバラさんにもおすそ分けをしなければなりませんね」

 タケノコが顔を出すまでもう少し。それまでに、この玄米を精米しよう。

 竹林の確認と精米でロッサナの一日は過ぎていく。心地好い疲れからか、毎日、ぐっすりと眠ることができ、王都で暮らしていたときよりも顔色が良くなり、身体が軽くなってきたように感じる。

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