因縁の御曹司と政略結婚したら、剝き出しの愛を刻まれました

「和華……」

 光圀さんは愛おしさをたっぷり込めた声で私の名を呼び、口づけを落とす。

 唇を何度か軽く食まれ、美味しそうにチュッと吸われる。それでも光圀さんは物足りなそうで、とうとう舌で唇をこじ開けると、ねっとりと絡みつくようなキスを仕掛けてきた。

「や……光圀さん、っ ダメ」

 さすがに実家で深いキスをするのは抵抗があり、私は彼の肩を押す。

 当たり前だけど光圀さんの体はびくともせず、私の口内を好き勝手に味わう。唾液交じりの濡れたキスの音が頭の中にまで響いて、羞恥でいっぱいになる。

「お母……さんに、聞こえ、ちゃう」
「いいだろう夫婦なんだから。セックスしているわけじゃあるまいし」
「そういう問題じゃ……んっ」

 反論を却下するかのように、貪るようなキスで唇をふさがれる。

 たとえキスだけだとしても、光圀さんと交わすそれは甘くて気持ちよくて、どうしても声が出てしまう。それが恥ずかしいから言っているのに……。

「……わかった。じゃ、これならいいか?」

 そんな言葉とともに、光圀さんはピンク色の掛け布団を背中からバサッとかぶった。

 一応、目隠しと防音のつもりらしい。

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