没落令嬢は今日も王太子の溺愛に気づかない~下町の聖女と呼ばれてますが、私はただの鑑定士です!~
(ロイをからかいたいからって、私にこういうことをするのは……)
額であっても顔へのキスは両親以外の人にされた経験はなく、たちまち動悸が始まる。
恥ずかしさに耳まで赤くなり、のぼせそうに顔が火照った。
「おおお、お前はー!」
ロイが叫んで駆け寄ると、ジェラールがオデットを離してサッと身を引いた。
カウンター越しに届かないパンチを繰り出すロイを、ジェラールが楽しげに笑う。
「可愛いお仕置きだな。君は子供だという自覚を持つべきだ。恋愛ごっこはクラスメイトの女の子とすればいい」
「馬鹿にするな!」
ロイがカウンター内に乗り込もうとしたら、ジェラールがひらりと逆側に飛び越し、ふたりは店内で追いかけっこを始める。
(楽しそう。殿下は弟が欲しかったのかしら)
一昨日のティータイム時にやってきた彼は、姉が三人いてすでに嫁いでいると話していた。
他に兄弟はいないそうだ。
キスされた額を気にして手をあてていたオデットだったが、騒がしいふたりを見ているうちに動悸は治まりフフと笑う。
(走り回ったらお腹が空くわよね。ふたりに夕食をご馳走するわ)
額であっても顔へのキスは両親以外の人にされた経験はなく、たちまち動悸が始まる。
恥ずかしさに耳まで赤くなり、のぼせそうに顔が火照った。
「おおお、お前はー!」
ロイが叫んで駆け寄ると、ジェラールがオデットを離してサッと身を引いた。
カウンター越しに届かないパンチを繰り出すロイを、ジェラールが楽しげに笑う。
「可愛いお仕置きだな。君は子供だという自覚を持つべきだ。恋愛ごっこはクラスメイトの女の子とすればいい」
「馬鹿にするな!」
ロイがカウンター内に乗り込もうとしたら、ジェラールがひらりと逆側に飛び越し、ふたりは店内で追いかけっこを始める。
(楽しそう。殿下は弟が欲しかったのかしら)
一昨日のティータイム時にやってきた彼は、姉が三人いてすでに嫁いでいると話していた。
他に兄弟はいないそうだ。
キスされた額を気にして手をあてていたオデットだったが、騒がしいふたりを見ているうちに動悸は治まりフフと笑う。
(走り回ったらお腹が空くわよね。ふたりに夕食をご馳走するわ)