没落令嬢は今日も王太子の溺愛に気づかない~下町の聖女と呼ばれてますが、私はただの鑑定士です!~
二度目でも驚いて目を丸くし、耳まで赤くなるオデットにクスリとした彼は馬車のドアを開けた。
「気をつけて帰って。またね」
「はい。今日はありがとうございました」
オデットだけ降りて走り去る馬車を見送ってからカルダタンに向かう。
(おでこが熱い気がする。殿下は慣れているんでしょうけど、私はドキドキするから困るわ……)
仕事をしていない時はぼんやりしがちなオデットだが、今は輪をかけて上の空である。
隣のコロンベーカリーの前を通ったら、店番中のルネが待っていたとばかりに飛び出してきた。
「オデット、今日のデートはどう……わっ、すごいドレス!」
(あ、いけない。服のこと忘れてた。これを買ったお店で着替えさせてもらえばよかったわ)
ルネの勘違いに拍車をかけてしまうと心配しても時すでに遅し。
「ジェイさんに買ってもらったんでしょ。さすがお金持ち。ねぇ付き合ってほしいって言われた? もちろんオーケーよね?」
「ルネ、落ち着いて。今日出かけたのは交際の申し込みとかそういうのじゃなくて――」
「気をつけて帰って。またね」
「はい。今日はありがとうございました」
オデットだけ降りて走り去る馬車を見送ってからカルダタンに向かう。
(おでこが熱い気がする。殿下は慣れているんでしょうけど、私はドキドキするから困るわ……)
仕事をしていない時はぼんやりしがちなオデットだが、今は輪をかけて上の空である。
隣のコロンベーカリーの前を通ったら、店番中のルネが待っていたとばかりに飛び出してきた。
「オデット、今日のデートはどう……わっ、すごいドレス!」
(あ、いけない。服のこと忘れてた。これを買ったお店で着替えさせてもらえばよかったわ)
ルネの勘違いに拍車をかけてしまうと心配しても時すでに遅し。
「ジェイさんに買ってもらったんでしょ。さすがお金持ち。ねぇ付き合ってほしいって言われた? もちろんオーケーよね?」
「ルネ、落ち着いて。今日出かけたのは交際の申し込みとかそういうのじゃなくて――」