エリート警察官は彼女を逃がさない

「いや、それは自分にいいなよ。どんなに声かけられてもフロントの本橋さんは落ちないってこのホテルで有名よ」

「そんな大げさな」
確かに何人かに声をかけられたことはあったが、職場でもめごとになるのを避けたくて、丁重にお断りはした。

「で? どうしたの?」
興味津々に尋ねられるも、私だってよくわからない。というよりただからかわれただけなのだ。
そう、二階堂さんからはあの後何も連絡はない。あれほど強引に送って連絡先を聞いたのに。
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