王女の選択
「でも私は、敵国の王の娘で・・・。民が・・・ストラウスの民が・・・ジェラルドが・・・」
「もう手は打ってあります」
・・・・?
もう手は打ってあるとは・・・・どういうこと?
カーラの困惑した表情をみながら、ヴィクトーは微かにほほ笑んだ。
「カーラ殿はジェラルドをまだちゃんと理解していないようですが、彼は何事も先を読んで行動する男です。とにかく彼を信じてみてはいかがですか。彼は信じるに値する人間だと思いますよ」
ヴィクトーは立ち上がると、目礼をしてからガゼボを出て行った。
――――彼を信じてみてはいかがですか。
愛するジェラルドのためにも、もっと強くありたい。
カーラはそう決意すると、なんだか心が晴れていくのを感じた。
庭園の花々を見渡すと先ほどと変わらず風に身を任せ揺れている。
でも今はまるで応援されているみたいだわ。
カーラはここ数日感じることができなかった喜びが胸に広がっていくのを感じ微笑まずにはいられなかった。