王女の選択
「ヴィクトーには大きな借りがある」
そう静かに言うと、カーラを見返した。
「昨日、ヴィクトーと庭園で話しているのを見かけた」
ジェラルドが悲しそうにほほ笑みながらカーラに尋ねた。
「ヴィクトーに何を言われた?」
「何って・・・・」
「正直に話してほしい。心の準備ができていると言えば嘘になるが、自分にも知る権利がある」
あまりにも悲しそうな微笑みをカーラに向けるので、カーラの心はざわついた。
「私が・・・・あなたを困らせているから」
「・・・・?何のことだ?」
「どれだけ愛されているかわかっているだろうって」
「!?」
「私のことなら貴方はどんなことでもするだろうから、もっと信じるようにと」
カーラの言葉を理解しようと、先頭を進むヴィクトーに視線を向け馬を止めた。
「それだけか?」