王女の選択
「それだけ・・・・かって?・・・あとは・・・貴方はもう手を打ってあると。だから、何も心配せずにストラウスに来ればいいと・・・何のことかはわからないけど」
「・・・・」
「ここ数日悪いことばかり考えてしまって、一度考えるとどんどん不安になってしまって」
ジェラルドの隣に馬をつけ、苦笑しながら続けた。
「ヴィクトーに怒られちゃったの」
ジェラルドは左腕でカーラの腰をぐっと引き寄せると何も言わずに唇を落とした。
カーラは目を大きく見開き、反射的に押し返そうとしたが、ジェラルドは左腕に一層力を込めた。
カーラが自分の所にいてくれるのがただうれしかった。
カーラの額に自分の額を合わせ、至近距離で見つめながらカーラに愛していると呟く。
カーラは目を丸くすると同時に、真っ赤になって辺りを見渡した。
「こ、こんなところで!!」
「どんな所でも、言いたいときに言う」
「もうっ!」
「ヴィクトーの言う通り、何も心配する必要はない」
カーラの唇にもう一度キスをし、馬の腹に蹴り上げた。
今すぐ、カーラを抱きたい。
ならば一刻も早くストラウスへ向かわねば。
ジェラルドは水を得た魚のごとく、元気を取り戻し颯爽と馬を走らせた。