王女の選択
「ちょっ・・・・ちょっと!!」
カーラはドレスの裾を持ち上げよろけながら、ジェラルドの後をついて行く。
城門にはジェラルドを迎え入れるために宰相を始めたとした側近、侍従達が並んでいたが、ご苦労だったと立ち止まることなく一言だけ言い、あっけに取られている彼らを後目に足早に進んで行った。
城内はろうそくの光が燦々と輝き、召使たちが忙しそうに行き来していたが、その合間を縫うようにジェラルドとカーラは小走りで進んで行く。
居室に押し入れられた時、カーラはすっかり息を上げていた。
「いったい・・・どうしたというの?」
ジェラルドは一瞬動きを止め、カーラを見やると眩しいほどの笑顔でカーラが足りないとだけ言い、上着を脱ぎ始めた。
「?!な!何をしているのっっ!!」
「まずは補給が必要だ」
そういうと、カーラを抱きしめキスの雨を落とし、ベッドへと運んでいった。
「挨拶も何もしていないじゃない!!」
「後でいい」
「そんなわけにはいかないわ。話を聞いて!聞いてくれないならここから出て行くわ!」
その瞬間、動きを止めようやく怒り狂ったカーラに気づいたジェラルドは自分の欲望を抑え込もうとカーラの肩に額を押し付け深呼吸をし、呼吸を整えた後に顔を上げた。
「・・・挨拶をすればいいんだな」
「そうよ。そして、彼らが一生懸命時間をかけて準備してくれたものを無駄にしたくないわ」
ジェラルドは大きなため息をついた後、カーラの髪を整え、みんながいるであろう大広間へと連れて行った。