神殺しのクロノスタシスⅣ
「eccelerata」

俺は再び杖を握り。

今度は、自分の身体に魔法をかけた。

相手への魔法は、賢者の石によって相殺されてしまうが。

自分に対する魔法は、賢者の石でも消せない。

そして、シルナも。

「rltea oge」

再び、杖を振った。

今度は敵に対してではなく、自分に向けて。

すると、シルナの姿をした分身が現れた。

更に。

「copy」

シルナが、シルナ分身を増殖する。

何回見ても気持ち悪いが、今はこの分身が頼もしい。

「eirf」

シルナ分身の杖が、火を吹いた。

「rirrom」

シルナの用意は、これで完成。

…行くぞ。

それぞれ鏡合わせになるよう、四方八方に散ったシルナ分身の炎魔法が、同じく四方八方に乱舞する。

分身同士が、互いに鏡合わせのように、魔法を反射しまくっているのだ。

敵を攪乱するには、この上ない戦略だ。

しかし。

「…この程度…!」

敵は今、賢者の石を持っている。

賢者の石が、シルナ分身の魔法を無効化していた。

別に構わない。予定通りだ。

その調子で、派手に攪乱してくれれば、その間に。

「っ!?」

「もう遅い」

時魔法で、一気に加速をかけた俺が、敵の背後に回った。

お前の賢者の石は、シルナ分身の魔法を相殺するのに精一杯だろう?

そして、賢者の石の魔法無効化は、許容量に限界がある。

限界を越えた分は、ダメージが入るってことだ。

なら、その限界を越えさせてやる。

シルナが充分、余裕と隙を作ってくれた。

あとは、俺が今出せる、最大火力の魔法で…!

「sarknesd」

俺は、謎の男の背後から渾身の魔力を叩きつけた。
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