神殺しのクロノスタシスⅣ
爆発したかのような閃光の後。
粉塵が舞い、あまりの衝撃と反動に、俺は後方に吹っ飛ばされた。
「羽久!!」
「だい…じょうぶだ」
だいぶ…無茶はしたけどな。
魔力が底を突きかけてる…。これ以上の戦闘続行は不可能だぞ…。
正直、立ってるのも辛い。
だが、その分手応えは…、
「…ちっ」
土煙の中から、謎の男が現れた。
俺は割と本気だったはずなんだが?
おいおい。
立ってるじゃないかよ。普通に。
それでも若干のダメージはあったらしく、向こうも苛ついて、舌打ちなんかしてくれちゃってるが。
舌打ちしたいのはこっちだ。
起死回生の一手のはずが、まだ倒しきれてない。
これ以上は、俺が限界だ。
「お前達…よくも…」
しかも、相手をますます怒らせている。
俺達を睨む視線が、更に殺気立ったものに変わっている。
…不味い状況だ。
俺の魔力が限界なのが、不味いのではない。
いや、それも不味いんだけど。
それ以上に不味いのは、俺が限界を迎えてしまうと…必然的に…。
この身体に危機が生じたと判断した…「前の」俺が…出て来かねない。
あいつが出てきたら、戦闘は終わってしまう。
敵の死によって、だ。
前の俺は、自分や…特に、シルナに敵対する者を許さない。
この羽久・グラスフィアで対処しきれない敵が現れたと見るや、即座に前の俺が出てくることだろう。
前の俺は、敵の生死などどうでも良い。
敵と判断した者は、命を奪うまで止まらない。
それだと不味い。
この男は、明らかに何かを知っている。
賢者の石について、シルナですら知らない何かを。
殺してはいけない。生かして捕らえるのが正解だ。
でも…前の俺が、そんな手加減をするはずがない。
きっと殺してしまうことになる。それじゃ駄目なのだ。
しかし。
「覚悟を…決めるしかないか」
シルナは、杖を握ってそう呟いた。
シルナの言う覚悟が何なのか、俺には分かっていた。
差し違えてでも良い。俺を守る為に、あいつを殺す。
それも駄目なんだよ、シルナ…!お前が死んだら、何の意味も…。
と、そう思ったとき。
思わぬ救世主が現れた。
「…!何事ですか!?」
「大丈夫ですかっ!?」
「えっ?」
背後から、二人の女性の声が聞こえた。
粉塵が舞い、あまりの衝撃と反動に、俺は後方に吹っ飛ばされた。
「羽久!!」
「だい…じょうぶだ」
だいぶ…無茶はしたけどな。
魔力が底を突きかけてる…。これ以上の戦闘続行は不可能だぞ…。
正直、立ってるのも辛い。
だが、その分手応えは…、
「…ちっ」
土煙の中から、謎の男が現れた。
俺は割と本気だったはずなんだが?
おいおい。
立ってるじゃないかよ。普通に。
それでも若干のダメージはあったらしく、向こうも苛ついて、舌打ちなんかしてくれちゃってるが。
舌打ちしたいのはこっちだ。
起死回生の一手のはずが、まだ倒しきれてない。
これ以上は、俺が限界だ。
「お前達…よくも…」
しかも、相手をますます怒らせている。
俺達を睨む視線が、更に殺気立ったものに変わっている。
…不味い状況だ。
俺の魔力が限界なのが、不味いのではない。
いや、それも不味いんだけど。
それ以上に不味いのは、俺が限界を迎えてしまうと…必然的に…。
この身体に危機が生じたと判断した…「前の」俺が…出て来かねない。
あいつが出てきたら、戦闘は終わってしまう。
敵の死によって、だ。
前の俺は、自分や…特に、シルナに敵対する者を許さない。
この羽久・グラスフィアで対処しきれない敵が現れたと見るや、即座に前の俺が出てくることだろう。
前の俺は、敵の生死などどうでも良い。
敵と判断した者は、命を奪うまで止まらない。
それだと不味い。
この男は、明らかに何かを知っている。
賢者の石について、シルナですら知らない何かを。
殺してはいけない。生かして捕らえるのが正解だ。
でも…前の俺が、そんな手加減をするはずがない。
きっと殺してしまうことになる。それじゃ駄目なのだ。
しかし。
「覚悟を…決めるしかないか」
シルナは、杖を握ってそう呟いた。
シルナの言う覚悟が何なのか、俺には分かっていた。
差し違えてでも良い。俺を守る為に、あいつを殺す。
それも駄目なんだよ、シルナ…!お前が死んだら、何の意味も…。
と、そう思ったとき。
思わぬ救世主が現れた。
「…!何事ですか!?」
「大丈夫ですかっ!?」
「えっ?」
背後から、二人の女性の声が聞こえた。