神殺しのクロノスタシスⅣ
全く酷い奴らだ。

魔導適性がなくても、こいつこんなに賢いのに、何だってこんな扱いなのか。

魔導師であることがそんなに大事かね。

俺だったら、一発でグレてやるけどね。

で、その後俺は…ってかこの身体の持ち主は、来たる受験期を迎えた。

進学塾でもトップの成績を誇る彼は、国内最難関とも呼ばれる大学を志望した。

はー、高い理想だこと。

これまでも、模試でかなり良い点数を取っていた彼だったが…。

弟に魔導適性があることが発覚してからというもの、俺はどうやら、スランプに陥っていた。

それもそうだろう。

家の中は、未来の魔導師として、弟がまるで王子様のような扱いを受けている。

魔導師として英才教育を受けさせる為に、わざわざ家庭教師まで呼んで弟につけ、家の中を出入りしてきた。

そして、その弟の才能も、幼いながら無駄に高かったもので。

両親どころか親族までも集まって、弟を褒め称え、彼の将来に期待していた。

で、俺はずーっと蚊帳の外。

俺も、国内最難関と呼ばれる大学の受験、目指してるんですけど。

これも相当凄いことだと思うんだけど、皆さんそれは無視ですか?

こんな家庭環境で、受験勉強に精を出せるはずもなく。

受験発表の日、俺の受験番号は、掲示板に載っていなかった。

受験失敗。桜散る。ドンマイ。
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