神殺しのクロノスタシスⅣ
「認めてもらいたかっただぁ?お勉強頑張ったんだから、褒めて欲しいだぁ?甘えてんじゃねぇぞ」

馬鹿なことばっか、馬鹿みたいにつらつら並べやがって。

「それがどうしたって言うんだよ。え?頑張ってんのも努力してんのも、誰しも皆同じだ。テメーだけが認めてもらえると思うなよ」

そんなに優しい世界だと思うなよ。

魔導師だろうが一般人だろうが、そんなことは関係ない。

「僕ちゃん頑張ってるのに、パパとママが褒めてくれないんでちゅー、ってか?舐めてんのかお前。たった一度の失敗で全部失った奴は、世界でお前一人だけじゃねーんだよ!」

甘ったれんなクソ野郎。

親に褒められることが、そんなに大事か。

まぁ分からなくもねぇよ。自分をこの世に生み出した存在だもんな。そんな両親に、認められないのは辛いだろうよ。

分かるよ。

だけどな。

「自分が不幸だからって…それを他人様に押し付けてんじゃねーよ!」

俺は、再度こいつの横っ面をぶん殴った。

今度は反対側だ。

これで左右対称だな。

「自分だけが世界で一番不幸だと思うなよ!皆何かしら抱えてんだ。そんな中で必死に生きてんだ!これまで、不当に扱われようが、親に反発する勇気もなかったような奴が…一丁前に他人様に迷惑かけてんじゃねぇ!」

「ひっ…」

ひっじゃねぇよ馬鹿。

「報復を受ける覚悟もなしに、悪事働いてんじゃねぇぞ!自分のやったことにはなぁ…責任を取りやがれ!」

左右の頬を、順番にぶっ飛ばしたので。

次に、顎にアッパーカットを食らわせた。

顔ボコボコ。

しかし同情の余地はねぇ。

こいつは、俺の相棒をどっかにやりやがったのだ。

「ルイーシュは何処だコラ!吐け!」

「ひぃっ…」

「ひーじゃねんだよ、言えっつってんだろうが!脳天にも拳骨食らいてぇのか!?」

恐らく俺は、相当鬼気迫る気迫だったのだろう。

元々度胸もへったくれもない小僧は、ぶるぶる震えていた。

知るか。

「もう一回聞いてやる。答えないなら次は拳骨だ。…ルイーシュは何処だ?」

「っ!し、し…」

「さっさと言えやコラァァ!!」

この、俺のチンピラカツアゲ脅迫を見れば。

多分学院長は泣くだろうな。

自分は何という生徒を育ててしまったのかと。

しかし、俺はこういう生徒だ。

相棒から引き離されて、ご丁寧にクソガキのカウンセリングに応じてやるほど…優しくはないもんでな。

「し、し知らない!ちがっ…違う奴が、ち、違う異次元世界に連れて行ったんだ!」

「はぁ!?」

「ま、魔法が使えない世界に…連れて…。あっ、そ、そうだ。そうだったんだ」

そこまで言うとクソガキは、クソ腹立つ薄ら笑いを浮かべた。

「こ、ここは魔法が使えない世界なんだ。い、いくらきょ、虚勢を張ったって、お、お前ら魔導師は手も足も出ないんだ!はは、ざ、ざまぁみ、」

俺は、クソガキの脳天に特大の拳骨をお見舞いすることで、こいつの言葉を遮った。

良いさ。もうよく分かった。
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