神殺しのクロノスタシスⅣ
労いの言葉など、望むべくもない。
更に。
「ふーん…。でも○○大かぁ…。折角なら、もっと自慢出来る大学に合格してくれれば良かったのに。○○大じゃあ、恥ずかしくて人にも言えない」
これが、父親の第一声。
控えめに言うが、お前ら最低だな。
他に言うことはなかったのか。
全国の○○大学生に謝れ。
一人も知らないけど。
別に、あんたの自慢になる為に大学受験してんじゃないっての。
これまで、兄貴の影に隠れながらも、細々と頑張っていたのにこの仕打ち。
黒歴史ノート、ならぬポエム帳まで作って頑張っていたのに、この言い草。
血も涙もない。
そして極めつけは、諸悪の根源である兄貴の一言だった。
「へぇ…。まぁ、お前にしては頑張ったんじゃないか?」
もし身体の自由が効くなら、全力で懇親のパンチを食らわせてやったところだ。
それくらいムカついた。
お前、大した魔導師でもない癖に、偉そうに何を言ってるんだ。
お前「にしては」って何だよ。何様のつもりだ。
多分、魔導師様のつもりなんだろう。
消防車どころか、消火器程度の魔法しか使えない癖に。
偉そうに出来る立場かよ。
家族揃って、褒めるどころか冷ややかに笑われた、この身体の持ち主は。
しばし呆然として、そしてくるりと踵を返し。
自分の部屋に帰った。
何をやるのかと思ったら。
例の、ポエム帳の登場だった。
書き殴った。そりゃあもう、怒涛の勢いで。
途中で鉛筆が折れたので、引き出しから鉛筆を再度取り出して、また書いた。
「あんなに頑張ったのに。」
「少しは認めてくれればいいのに。」
「いつもいつも兄さんばっかり。」
「俺の努力は何だったんだ。」
とか、そんなことを書いていたかと思えば。
段々と憎しみを募らせてきた彼は。
その矛先を、魔導師に向け始めた。
「魔導師の何がそんなに偉いんだ。」
「俺だって魔導師に生まれたかった。」
「魔導師だけズルい。平等じゃない。」
「あいつら、皆滅びてしまえ。」
トチ狂ってきてますね。
そして、遂には禁断の一言が出た。
「魔導師なんか、皆殺してやる。」
それを書き殴ったとき、怒りのあまり我を忘れているようだったが。
しかしその言葉は、他ならぬ自分の兄を殺すことだと気づいたのか。
ハッとして、鉛筆を動かす手を止めた。
さて、どうするのかと思いきや。
「くそっ…くそっ、くそっ、くそっ!」
汚い言葉を吐きながら、彼は消した。
消しゴムで、ポエム帳に書き連ねた文字を、全部消していった。
ページが破れ、ノートがぐちゃぐちゃになった。
ポエム帳、崩壊。
人に見られる前に、ポエム帳消せて良かったな。
…と、思っていたら。
「…全部魔導師のせいだ」
「…は?」
振り向くと、そこにはボロボロになったポエム帳を握り締めた少年が立っていた。
…ポエム帳は大事ですよね。
更に。
「ふーん…。でも○○大かぁ…。折角なら、もっと自慢出来る大学に合格してくれれば良かったのに。○○大じゃあ、恥ずかしくて人にも言えない」
これが、父親の第一声。
控えめに言うが、お前ら最低だな。
他に言うことはなかったのか。
全国の○○大学生に謝れ。
一人も知らないけど。
別に、あんたの自慢になる為に大学受験してんじゃないっての。
これまで、兄貴の影に隠れながらも、細々と頑張っていたのにこの仕打ち。
黒歴史ノート、ならぬポエム帳まで作って頑張っていたのに、この言い草。
血も涙もない。
そして極めつけは、諸悪の根源である兄貴の一言だった。
「へぇ…。まぁ、お前にしては頑張ったんじゃないか?」
もし身体の自由が効くなら、全力で懇親のパンチを食らわせてやったところだ。
それくらいムカついた。
お前、大した魔導師でもない癖に、偉そうに何を言ってるんだ。
お前「にしては」って何だよ。何様のつもりだ。
多分、魔導師様のつもりなんだろう。
消防車どころか、消火器程度の魔法しか使えない癖に。
偉そうに出来る立場かよ。
家族揃って、褒めるどころか冷ややかに笑われた、この身体の持ち主は。
しばし呆然として、そしてくるりと踵を返し。
自分の部屋に帰った。
何をやるのかと思ったら。
例の、ポエム帳の登場だった。
書き殴った。そりゃあもう、怒涛の勢いで。
途中で鉛筆が折れたので、引き出しから鉛筆を再度取り出して、また書いた。
「あんなに頑張ったのに。」
「少しは認めてくれればいいのに。」
「いつもいつも兄さんばっかり。」
「俺の努力は何だったんだ。」
とか、そんなことを書いていたかと思えば。
段々と憎しみを募らせてきた彼は。
その矛先を、魔導師に向け始めた。
「魔導師の何がそんなに偉いんだ。」
「俺だって魔導師に生まれたかった。」
「魔導師だけズルい。平等じゃない。」
「あいつら、皆滅びてしまえ。」
トチ狂ってきてますね。
そして、遂には禁断の一言が出た。
「魔導師なんか、皆殺してやる。」
それを書き殴ったとき、怒りのあまり我を忘れているようだったが。
しかしその言葉は、他ならぬ自分の兄を殺すことだと気づいたのか。
ハッとして、鉛筆を動かす手を止めた。
さて、どうするのかと思いきや。
「くそっ…くそっ、くそっ、くそっ!」
汚い言葉を吐きながら、彼は消した。
消しゴムで、ポエム帳に書き連ねた文字を、全部消していった。
ページが破れ、ノートがぐちゃぐちゃになった。
ポエム帳、崩壊。
人に見られる前に、ポエム帳消せて良かったな。
…と、思っていたら。
「…全部魔導師のせいだ」
「…は?」
振り向くと、そこにはボロボロになったポエム帳を握り締めた少年が立っていた。
…ポエム帳は大事ですよね。