愚かな男を愛したセリーナ
「挿入(いれ)るよ、アイラ」

 ぷちゅり、と先端が蜜をまとって蜜洞に入ってくる。「はあっ」と刺激にたまらず声を上げ、喉をそらす。セリーナの腰を手に持ったセドリックは、息を止めて楔を打ち込むかのように剛直を一気に入れた。

「ああぁっ」

 セドリックも狭く絡みつく蜜洞に、たまらず声を上げる。セリーナの太ももに赤い血が一筋流れるが、それに気づかず思いの丈をぶつけるように腰を振り始めた。

「ああっ、あっ、ああっ」
「うぁっ、……あっ、アイラ!」

 アイラと叫んだ彼のこころが誰に向かっているのか、嫌になるほど知っている。身をかがめて肌を合わせながら彼が見ているのは自分ではないことを知っている。それでも、セリーナはよかった。彼を、セドリックを慰めることができるのなら。自分の身体を使って欲望を吐き出すことができるなら――
 
「あああっ」
「っ……っく!」

 フィニッシュと同時に熱い飛沫が体内にだされる。その熱を受けたセリーナは、何とも言えない充足感と同時に大切なものを失ってしまった喪失感に襲われた。





 ぐったりとしたセドリックは、そのまま体を横たえて目を瞑る。酔いが回ったのだろう、荒い吐息はそのうち規則正しくなっていき、そのまま寝入ってしまったようだ。

 セリーナは脱ぎ捨ててあった服を着ると、セドリックの寝顔を見つめた。

「さよなら……、セド」

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