再愛婚～別れを告げた御曹司に見つかって、ママも息子も溺愛されています～

　央太の様子が明らかにおかしい。一人にしていて大丈夫だろうか。次から次に悪い方へと思考が向いてしまう。
　体調が悪いということは、すでに家に帰っているはず。
　央太が苦しんでいるかもと思うと居ても立ってもいられず、真綾はドラッグストアに駆け込んで必要になりそうな物を買い込む。そして、央太が一人暮らしをしているマンションへと急いだ。
　
　合鍵を渡されている真綾は、ゆっくりと鍵を開ける。そして、中にいるであろう央太に声をかけた。

「央太さん？」

　中からは何も返事がない。眠っているのだろうか。だが、なぜか不安が込み上げてくる。
　眠っているのならいい。だが、もし具合が相当悪くて意識がないのだとしたら……？
　ドラッグストアのビニール袋を玄関に乱雑に置き、慌てて靴を脱ぎ捨てた。
　
　嫌な予感に胸が騒ぐ。手に汗を握りしめながら、足早にリビングを目指す。
　扉を開くと、そこは明かりもなく真っ暗だ。人の気配がない。
　
　央太は、ベッドルームだろうか。すぐさまベッドルームの扉を開くと、そこにはこちらを背にしたままベッドに座っている央太がいた。