再愛婚～別れを告げた御曹司に見つかって、ママも息子も溺愛されています～
　小学校に入学して、一気にお兄さんになってしまった気がする。
　子どもの成長を思えば喜ばしいことで間違いないのだが、それでも寂しいと母親は皆思うのだろうか。

　広々としたリビングの扉を開くと、そこはウッドデッキになっている。
　高原の風がスーッと抜けていき、とても気持ちがいい。

　背伸びをしながら、日本に帰国してからのことを思い出す。
　なかなかな急展開で、めまぐるしく運命が動き出した。そんな感じだろうか。

　央太と再会し、二人きりでデートをしてプロポーズされた日。
　あれは、父と子で緻密な計画を立てていたという。

　真綾が知らないところで、二人は連絡を取り合っていたというのだ。
　なんでも、だいぶ前から幹太は央太が自分の父親なのだと確信していたという。

　そこで、二人の仲を取り持ちたいと思った幹太は、自分が従兄の家に遊びに行くことを央太に電話で連絡をして教えたらしい。
　だからこそ、あのタイミングで央太は真綾が住むマンションにやってきていたというのだ。

　そして、あの日。央太の口元の怪我が気になったのだが、それも真綾関連でできたものだと知った。
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