再愛婚~別れを告げた御曹司に見つかって、ママも息子も溺愛されています~
 道子の夫、そして娘の晶子。二人の存在が、彼女を変えたのだ。

 ――私も変わりたい。

 央太と幹太、三人でこれからを歩いていきたい。その気持ちは揺るがない。
 六年ぶりに日本に帰国したときとは気持ちの持ちようが違う。
 そんな自分は、きっと少しずつだが成長できているはずだ。

「道子さん」
「小関さん?」

 彼女の方に手を置き、もういいから、と表情を緩めた。
 
「私、央太さんと幹太、三人で幸せになりたいです。それに、永江家の皆さんにも認めてもらいたいと思っています。央太さんが家族と縁を切るなんて悲しいですから」

 力強く言い切った真綾を見て、道子は嬉しそうに何度も何度も頷いた。 

     * * * *

 ――なんか、緊張しちゃうな。

 ここは都内から車で二時間ほどの避暑地だ。今、永江家の別荘にお邪魔している。
 央太と結婚して一周年記念で、この別荘に旅行に来たのだ。

 本来なら、幹太も一緒に来たかったのに「パパとママ二人で行ってきなよ。俺は永江のじぃじ、ばぁばのところでお留守番するから」そんなことを言って、着いてきてくれなかったのだ。

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