再愛婚~別れを告げた御曹司に見つかって、ママも息子も溺愛されています~
「幹太くん、園にも随分慣れた様子です。同じクラスの子たちとも仲良くしていますよ」
「そうですか! 良かったです」

 ホッと胸を撫で下ろす真綾に、幹太の担任の先生が笑顔で頷く。
 幹太が一週間前から通い出した保育園は、真綾たちが住む会社の借り上げマンションから徒歩十分の場所にある。
 シングルマザーとして幹太を一人で育てている真綾にとって、幹太を預ける場所があったことは幸運だった。
 
 この地域は特に保育園や幼稚園がたくさんあったとはいえ、すんなりと保育園に入ることができたのは奇跡だ。
 
 だけど、幹太に合った環境かどうかは、また別の話。
 なかなか馴染めなかったらどうしよう、と少々考えたものの、幹太のバイタリティ溢れている性格からして恐らく大丈夫だろうとは思っていた。
 
 でも、こうして先生に太鼓判を押してもらえ、改めてホッとする。
 場所に馴染む前に言語の問題も心配していたのだが、それもなんとかクリアしているようだ。

 イギリスに住んでいた頃は、外では英語、家に帰ったら日本語と使い分けていたので、幹太は今のところどちらの言語も話せる。
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