再愛婚~別れを告げた御曹司に見つかって、ママも息子も溺愛されています~
 ひたすら何度も頭を下げて謝罪を続けるも、隣に座っていた幹太は懲りずに央太に言葉を投げつけた。

「この前は助かったけど、ママを狙うなら容赦しないぞ!」
「幹太!」
「パパがいない分、俺がママを守るんだからな」
「っ!!」

 血の気が引く思いがした。サーッと血液の音が聞こえたように感じる。
 終わったかもしれない。真綾は目の前が真っ暗になった。

 なんとか誤魔化してあやふやにしてしまおうとしていたのだが、それも不可能になる。
 父親がいないということが、央太にばれてしまった。

 ここからどうフォローしていけばいいのか。突然のことで、何も考えられない。
 何も言えずにただ呆然としていると、バックミラー越しに央太と視線が合った。

 ジッとこちらを見つめてくる央太の視線には真剣味が帯びていて、逃げられるかどうかわからない。
 これからのことを考えて、身体がブルリと震えた。

 視線をそらすことができない。それほど強い眼差しに、どうしたらいいのかわからなくなる。

「へぇ……なるほどな」
「央太さん」

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