再愛婚~別れを告げた御曹司に見つかって、ママも息子も溺愛されています~
ずっと会いたいと希っていた、昔の恋人である真綾と再会ができるだなんて思っていなかったのだから、央太の心は高揚し続けてしまうのも仕方がない。
不本意な恋の終わりだった。それは、すべて央太が招いた事態なのだと何度後悔をしただろうか。
あの夜が、央太と真綾の関係を崩してしまったと言っても過言ではないだろう。
六年前のあの夜。俺は、未来に絶望して荒れ狂っていた。
実家である永江物産の後継者として家業を継げと父に命令されたからだ。
『今まで好きなことをさせてやっていただろう? これからは永江に戻って会社を動かしてほしい』
父の言い分もわかっていた。一人息子である央太が、なかなか実家に戻らずに自分の好きなことばかりやっていれば言いたくもなるだろう。
だが、央太としてもずっと憧れを抱いていた弁護士になれて、仕事が楽しくなってきた頃だった。
夢だった仕事を放り投げて「わかりました」と素直に従って実家を継ぐには覚悟が必要だ。
弁護士になりたい、と父に言ったときにした約束が『いずれは永江を継ぐこと』という内容だった。
不本意な恋の終わりだった。それは、すべて央太が招いた事態なのだと何度後悔をしただろうか。
あの夜が、央太と真綾の関係を崩してしまったと言っても過言ではないだろう。
六年前のあの夜。俺は、未来に絶望して荒れ狂っていた。
実家である永江物産の後継者として家業を継げと父に命令されたからだ。
『今まで好きなことをさせてやっていただろう? これからは永江に戻って会社を動かしてほしい』
父の言い分もわかっていた。一人息子である央太が、なかなか実家に戻らずに自分の好きなことばかりやっていれば言いたくもなるだろう。
だが、央太としてもずっと憧れを抱いていた弁護士になれて、仕事が楽しくなってきた頃だった。
夢だった仕事を放り投げて「わかりました」と素直に従って実家を継ぐには覚悟が必要だ。
弁護士になりたい、と父に言ったときにした約束が『いずれは永江を継ぐこと』という内容だった。