再愛婚～別れを告げた御曹司に見つかって、ママも息子も溺愛されています～

　真綾の携帯に連絡を入れるも、着信拒否をされてしまう。
　慌てて彼女のマンションに行けば、すでにもぬけの殻と化していた。

　バレーボールサークルで顔見知りである、真綾の親友の越川に連絡を取ったのだが、拒絶されてしまう始末だ。

『二度と真綾の前に現れないでください。彼女のためを思うのなら。……謝罪？　何を今更。貴方の顔なんて見たくもないと思います。貴方のエゴを押しつけないでやってください』

　その言葉を聞き、真綾が日本を発った理由を知った。
　二度と、央太に会いたくないと思ったのだと。

　きっとあの夜が原因だろう。抱いてもいいとは言っていたが、あの夜の央太に恐れをなしたのかもしれない。

　忙しさにかまけて彼女の異変に気がつけなかった自分の不甲斐なさ。
　何度も何度も後悔した。罵倒を浴びせられたとしても、許してくれなかったとしても謝罪をしたい。
　そう思ったが、それをしなかったのは越川の言葉があったからだ。

　エゴを押しつけないでほしい。

　要するに、謝罪することで央太の心は多少救われた気持ちになれる。