悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~2
「――もしくは、かなり容姿の美しい女性でしょうね」

「あはは、私に限ってそれはないない」

ゲームヒロインと差をつけるためか、悪役令嬢アメリア・クラレンスは実年齢よりも少し幼い容姿だった。

(大きくなったとしても、中身が〝私〟じゃ高貴さは出ないし!)

アメリアはね開き直って素の言葉で言ってのけた。

クラークが横へ目をそらし「まぁ、いいんですけどね」と呟く。

「何ひそひそと盛り上がってんだよ? 分かったよ、友人だというのは認める」

ルカが、王族らしくなくがりがりと頭をかいた。

「でも王族の二番目三番目って、だいたい利益重視とかで選ぶ政略結婚だろ? 俺は五番目だけど、そんなことはしないつもりだぜ。父上にも『好きにやらせてもらう』って何度も約束取り付けてあるから、絶対だ」

いい話、には聞こえる。

しかしアメリアは、不快感を覚えた。

(――私をいちいち持ち上げるのも、彼、まるで自分が割り込む隙があるみたいに思っているように聞こえるわ)

アメリアは悪役令嬢だけど、ゲームの終わりを迎えても、こうして望まれて婚約者の立場にいる。

意地悪っぽい顔をしていて、ぼっちの引きこもりだった。

ミッシェルのことになると目がないファンで――それでもエリオットは、アメリアの手を取って、目を見つめて君が好きなんだと伝えてくれた。

「エリオット様も、好いてくださっての婚約ですわ」

< 121 / 202 >

この作品をシェア

pagetop