悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~2
アメリアは、いよいよ身を固くして後退する。

「エリオット殿下とのことを悪く言われたのが、そんなに嫌だったのか? でもさ、それって無理してのことだろ?」

「……はい?」

「正直になっていいんだよ、王族からの打診だと伯爵家は逆らえないもんな。でもさ、俺なら話を聞いてやれるかも。だからさ、ちょっと話しを――」

その時、廊下に突如大勢の足音と黄色い声が響き渡った。

アメリアに詰め寄ろうとしていたルカが、ビクーッとして固まった。向こうから、着飾った令嬢たちが一気に押し寄せた。

「アメリア様お久しぶりでございます!」

「今日も、クラーク隊長様と見目麗しい組み合わせですわ!」

「わたくしたちのヒューゴ様も張り合えますけれど!」

あっという間に大事勇退になり、ルカが戸惑う。

「ちょ、な、なんだよっ」

「わたくしたちは、アメリア様を支持している〝ヒューゴ様のファンクラブ〟ですわ」

「ひゅ、ヒューゴ?」

それは、ゲームの攻略キャラであるワンコ系の美男子ヒューゴ・ケインズだ。

彼女たちは、そのファンクラブである。ミッシェルの件で相談を受けてから、アメリアは彼女たちとも交流を持つようになった。

今では、仲良くさせてもらっている。とはいえ――。

(く、苦しい)

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