悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~2
彼らが囲むテーブル席の後ろには、ひらひらのドレスを来たムキムキの男性集団の姿があった。

ヴァレンティーナ付きの、特別サロンの護衛たちだ。

両手を後ろに立ち並んでいる。気のせいでなければ、彼らのドレスの豪華さも一段とパワーアップしていた。短い髪には、レース入りのリボンまでされている。

(これ、ヴァレンティーナ様作なのかしら……)

無理がある。大変、可愛くない。

ムキムキの大胸筋に引っ張られて、ドレスも大変なことになっている。

ヴァレンティーナがみている『白薔薇の会』は、個性的なファッション信条があった。

女性は巻き巻き髪のドリルヘアー、フリルもレースもたっぷりのドレスで隙がないほどに自分たちを着飾る。

(それを、なぜ後宮の護衛騎士にも反映しているのか?)

後宮は、殿方の立ち入りが制限されるとは聞く。しかしここもそうなのか。

(あの白い手袋も、絶対特注品よね)

アメリアは、ついつい注目してしまった。

「アメリア、授業後の君に会えてうれしいよ」

「は、はい、私も、です……」

(ミッシェル様は、気にならないのかしら?)

大好きな推し顔だというのに、アメリアはもうムキムキ女装集団が気になって目が引っ張られて仕方がない。

「早く座りなさいな、ヒューゴ様たちのご挨拶を待たせるなんて、失礼ですわよ」

「えと、座ります。ですが、その」

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