悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~2
「あら、さすがね、気付いてくださったの? そう、わたくしがプロデュースして一段と進化したのですわ!」

ヴァレンティーナは、後ろのムキムキ集団を誇らしげに手で示した。どうよと言わんばかりに胸を張っている。

どう、と言われても大変困る。

「……あの、進化というより悪化、むぎゅっ」

アメリアの口を、クラークが後ろから塞いだ。そのうえで立ち尽くしてしまっていた彼女を持ち上げ、席まで移動させる。

それを見て、ソフィアが愛らしく驚きを表現した。

「まぁっ、護衛騎士様って、そこまでしてくださるんですね。私、どきどきしちゃいましたっ」

普通はしないと思う。

アメリアは、なぜ彼に運ばれているんだろうと考える。しかも、脇に担ぐみたいに雑だ。

クラークには情緒がないのに、それをきゃっきゃっとヒューゴと話すソフィアが可愛い――ではなく。

(恥ずかしがらない私も変なのかな?)

なんか、こうされたことがよくあった気までしてくる。

友人同士のせいだろうか。そうアメリアが不思議に思った時だった。

「――こ、こえぇぇ! なんだよこの空間!?」

ルカが驚愕の声を響かせた。

異国風の王族服もあって目立っていたのだが、改めて全員の目が彼に向く。ルカは慌ててアメリアとクラークを追い駆けた。

「離れるなよ怖いだろっ、何あのムッキムキの大胸筋と上腕二頭筋!?」

< 129 / 202 >

この作品をシェア

pagetop