悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~2
「はいはい、人が多い場所にルートを変更しますんで、とにかく俺らのそばから離れないようについてきてくださいね」

「御身に何かあったら、大変ですからね」

左右から挟むように歩く二人に、アメリアはきょとんとする。

(もしかして今、警戒態勢中だったりするのかしら?)

そうだとしたら、一人でルカと話すことは難しいのだろうか。

それでも、これはアメリアの問題だ。授業後にでもクラークを説得する内容を、頭の中でまとめることにした。



◆§◆§◆



「――つまりね、婚約がどうのと言っていたけど、絶対にあやしいと思うんです。だから人を困らせたお詫びもかねて、私はルカ様と直接一対一で話を付けて決着をつけたいと考えています」

一つ目の授業中に戻ってきたクラークに、アメリアは次の授業の合間を使って相談した。

反対されるかなと心配して、話している間も緊張していた。

「相手は男ですが、殴り合いの喧嘩になったらどうするつもりです?」

「私も殴り返します!」

先程のエリオットへの後ろめたさで胸も痛くなっていたし、アメリアはもう色々とピークにきていて思わず拳を掲げた。

今日まで、ぐるぐる悩まされ続けたのだ。

王子と喧嘩になろうが、この機会にもやもやをすっきりさせたいと思う。

「お前らしい発想ですね。さすがは同志です。それならがんばるといいですよ」

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