悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~2
厳しめに指摘した。切り出した際の台詞が悪役令嬢っぽいなと思って、再び嫌な気持ちになる。

ルカはなんとも思わなかったのか、「でもさ」と言ってきた。

「政略結婚の婚約だろ? 俺に代わったってよくないか?」

「代わる……?」

以前そう取れるニュアンスだった部分を、彼の口からはっきり聞かされて、神経を逆なでされるのを感じた。

結婚は、そんな軽いものではない。

貴族の婚約だって、将来嫁ぐことを決めてその人の婚約者となるのだ。ゲームの中の悪役令嬢アメリアも、契約だけれど、いつか愛が芽生えるのではないかという思いもあってエリオットを慕った。

「あなた、結婚をいったいなんだと思っているの? 深い仲になるのよ?」

「子を残すだけだろ? 手順を踏めば父親と母親になれる」

「はぁ? 親になればいいってものじゃ……待って。つまりあなた、私が好きだとかそういうわけではないのね?」

アメリアはずいっと目を覗き込み、強く確認した。

ルカが冷や汗でを浮かべ、目をそらした。

「いや、その、婚約者に名乗り出たいのは本心で……」

「でもあなたこそ政治的な理由よね? 子供を何人か設ければ、自由にすればいいって思ってるの?」

「そんなことないさ、妻になるのならちゃんと愛するつもりだ」

「そういうことじゃないの! 曖昧な返事をしないでっ、つまり好きじゃないと言っているようなものでしょう!?」

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