悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~2
「教養がないからじゃないか?」

エリオットも冷ややかだ。

(顔に『くだらない』と書いてある……)

長椅子の肘掛けに肘を置き、手を組み見下ろすエリオットの眼差しは、凍えんばかりだ。アメリアはそう思ったし、ハワード騎士団長は「いちおう相手は王子ですぞ」と小声を挟んでもいた。

ルカが、今度は両手を戦慄かせて訴える。

「何度もちゃんと話し合おうとしたのに、取り合ってもくれないし!」

「あの、まさかと思うのですが、馬車の窓を叩いた時みたいな失礼なことはしていないですよね……?」

アメリアは、普段の態度から猛烈に気になってきた。

「まさにそうじゃないか? アメリアにタメ口している時点で、無礼なのが窺える」

「エリオット殿下ひどくね!? 個人的な怨みでもあるわけ!?」

「あるに決まってるだろ、さっきの今でなぜ綺麗に都合よく忘れるんだ」

彼は頬杖をつき、書斎机を指で叩く。

「アホだからでは」

間髪を容れず意見したクラークを、ハワード騎士団長が素早く見る。だが彼が何か言うよりも速く、クラークがルカに問う。

「そもそもあなたの場合、行動が全て裏目に出ているのでは?」

「裏目? 運よく国交のチャンスがあって、それを活かしただけだけど」

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