悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~2
そう考えて、ふと思う。

「なら、私の護衛騎士を推薦しなかった方が良かったのではないですか?」

アメリアに付かなければ、王弟妃教育に縛られなかったはずだ。

普段からマティウス側をみることが多いのであれば、おのずとミッシェルを見るチャンス増えるだろう。

すると、クラークが眼鏡越しに冷ややかに見下ろしてきた。

「私以上に、誰がお前の護衛騎士に相応しいと思っているのですか」

目が合った彼のアッシュブルーの瞳は、ただアメリアを見つめていて、吸い込まれそうになる。

近くで騎士たちが、何やら咳き込んでいた。

「クラーク様は、嫌だとか思っていないんですか? 全然?」

アメリアは、感じたことをそのまま口にする。

「そう思っているように見えないでしょう。お前は鈍さもおバカさもありますが、聡いですからね」

もしかして、珍しく褒められたのか。

(彼が嫌だと思っていないのならいいの)

ひとまず、傾げた首を元に戻して納得する。クラークが無理をしているのが、アメリアは嫌だから。

「まぁ、そうですね。私から見ると、クラーク様は自分でなければだめだと思っているように見えます」

「その通りですよ。お前ほど予測不能の危なっかしい人物を、私は知りません。目を離すと何をしでかすか分からない」

「ひどい」

そんなことした覚えはない。

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