悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~2
「目を離している間に心配するくらいなら、そばにいて自分が守った方がいい」

クラークがティーカップを取り、口に運ぶ。

ショックを受けた直後、アメリアは彼らしい優しさにじーんっとした。

「ん? なんですか」

「友達なんだなぁ、と思って」

周りで、気になって仕方がないと言わんばかりに聞き耳を立てていた騎士たちが、一斉にがくーっとしていた。

クラークが「ふむ」と顎を撫でる。

「お前のことだから勘違いもしないとは思っていましたが、友達、少なすぎやしませんか?」

「クラーク様に言われたくありません! あいたっ」

図星だったからか、頭を軽く握った指先でコツンとされた。

エリオットに鷲掴みされた時に比べると、全然痛くない。

(友達、なんだなぁ……)

アメリアは頭をさすりながら、またしても胸が熱くなってしまった。こんな風にやりとりできる〝友達〟も、彼が初めてだ。

(クラーク様も、ミッシェル様が最押しなんだもん。がんばろ)

授業よりも早く来て時間を作ったのは、その前から始めていたことを彼と進めるためでもあった。

「ストーキングスポットも、もっと探して開発していかないといけないですね」

アメリアは、早速本題のメモ帳を取り出した。

そこに記載された観察ポイントは、二人の努力のたまものだ。

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